空中浮揚閑話

まずは、宗教学者の大田俊寛氏のコメントである。「多くの研究者は、表面的には実直なアカデミシャンとして振る舞っていますが、根っこの部分では素朴なオカルティストという人が少なくない。内田樹さんは最近、空中浮遊のヨーガ行者として有名な成瀬雅春氏…

極秘のおとぎ話

GHQが占領下の日本で接収した莫大な財産などを基に、密かに運用されてきたとされるM資金。この類の変種と思しき話が、今もなお、巷間まことしやかに流布されているようである。 過日、さる知人から、実におかしな話を聞かされた。政府から委託を受けて極秘の…

スマホ・ネグレクト

近くの公園での運動は、ここのところ、ほぼ日課と言ってよい。その日も、いつものように身体を動かしていた。そばにあるベンチには、3~4歳くらいの男の子とその母親が座っている。男の子は、母親がスマホを見ているため構ってもらえず、仕方なさそうに一…

八百長雑感

その立証は不能と思われていた大相撲における八百長の事実が白日のものとなったのは、もう何年前のことだっただろうか。相撲協会は、それまではその存在を一貫して否定し続けてきたが、図らずも、警視庁による野球賭博の捜査の過程で、押収された力士の携帯…

寂しきパフォーマンス 

ある郊外の路上での出来事である。歩道を進んでいると、年の頃は50代と思しき女性が横たわっていることに気付く。具合が悪いに違いないと思い、声をかけてみる。意識ははっきりとしているように見えるが、何の応答もない。そこで救急車を呼ぼうか尋ねてみた…

言葉の誤用

文章を書くにあたって、気をつけなければならないことのひとつに言葉の誤用という問題がある。例えば、「汚名挽回」という表現は、一般には典型的な誤用として指摘される。「汚名挽回」では「汚名」を取り返すことになり、明らかな誤用だというわけである。…